請文

平家物語:請文(一) 朗読mp3
平家物語:請文(二) 朗読mp3

平家物語巻第十「請文(うけぶみ)」です。「重衡の身柄と三種の神器を交換しよう」という院から持ちかけられた取引を、平家方は蹴ります。


あらすじ

院の使いが持参した院宣には「生け捕りになっている重衡卿の身柄と三種の神器を交換しよう」と書かれていました(「八島院宣」)。

院の使いはまた、二位殿(清盛の妻、重衡の実母)に重衡の個人的な手紙を渡します。

二位殿は泣く泣く三種の神器を返還することを主張しますが、三種の神器を返還したところで、重衡の身柄が戻る保障はないということで宗盛、時忠らは反対します。

結局、二位殿の意見は容れられず、重衡を見捨て、三種の神器を奉り、あくまで徹底抗戦することが決議されます。

平大納言時忠は、院の使い花方の顔に矢印を焼き付けて、追い返します。


前半、二位殿の長い嘆き台詞と、後半請文のいかめしい文面がポイントです。

二位殿にこれだけ長台詞があるのは、平家物語の中でここだけです。母としての切実な気持ちが伝わってきて、涙を誘います。「情の二位殿」「理の時忠」という対比でしょうか。ちなみにこの二人は兄妹です。

それにしても一族の者の命を見捨ててまで固執しないといけない、三種の神器とはそれほど大切なものだったんでしょうか。現代人の感覚からはちょっと理解しづらいです。


posted by 左大臣光永 | 重衡と維盛

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