戒文

平家物語:戒文(一) 朗読mp3
平家物語:戒文(二) 朗読mp3

平家物語巻十より「戒文(かいもん)」です。
重衡(しげひら)は、かつて南都を炎上させてしまい仏敵とされます。その重衡が一の谷で生け捕られ処刑される直前、黒谷の法然上人から戎(仏門に入るための戒律)を授かります。


あらすじ

生捕りになった重衡と三種の神器を交換しようという交渉(「請文」)は破談します。 望みの絶たれた重衡は出家を望みますが、許されません。

重衡はならば黒谷の法然上人とに後生のことを相談したいと願い許されます。

重衡は法然に涙ながらに語ります。
南都を焼き滅ぼしたことは自分の本意ではなかったが、当時大将軍であったからには 責めを負うことは覚悟している。自分のような極悪人にも救われる道があればお教えくださいと。

法然は、重衡の懺悔を喜び、ひたすら阿弥陀仏を唱えよと、泣く泣く戎を授けます。

重衡は感謝し、法然に「松陰」という硯を形見として託します。
重衡が父清盛が譲られ、愛用していたものでした。


平家物語の中で、重衡が処刑される直前の一連の エピソードは、特に涙を誘います。
法然と重衡。向かい合って仏の世界のことを語る。 厳粛な、救いに満ちた雰囲気です。

奈良炎上」で南都を焼き討ちにして以後、 世間から仏敵、仏敵と攻撃され続けた重衡です。法然の言葉がどれだけ温かく届いたことでしょう。

ただ、この法然の仏がかった温かさを朗読で出すのは難しく、単に小さい かすれた声になったり、修行が足らんなぁと実感したことでした。

「戒文」を朗読したのはこのサイトを開いた直後だったこともあり、個人的に思い入れ深いです。


posted by 左大臣光永 | 重衡と維盛

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