朗読 平家物語平家繁栄 烽火之沙汰

烽火之沙汰

平家物語:烽火之沙汰(一) 朗読mp3
平家物語:烽火之沙汰(二) 朗読mp3

平家物語巻第二より「烽火之沙汰(ほうかのさた)」です。
重盛は、後白河法皇の身柄を拘束しようとする父清盛に対し、 自分は法皇を守護すると宣言し、侍を招集します。
しかしこれは、清盛の悪行を思いとどまらせようという重盛のはかりごとでした。


あらすじ

後白河法皇の身柄を拘束しようと企てる清盛を重盛は叱責します(「教訓」)。

重盛は、事が起これば法皇を守護すると宣言します。
奉公の忠をしようとすれば父の恩に反することになり、父に報いようとすれば 不忠の逆臣とならねばならない苦しい立場を述べ、いっそこの場で首を刎ねてくれと清盛に訴えます。
清盛は狼狽します。

小松殿(自分の屋敷)に帰った重盛は、主馬判官盛国に命じて各地に散らばる侍たちを招集します。

西八条の清盛邸に集まっていた侍たちも、皆重盛の小松殿へ向かいます。
清盛のもとには一人も残りませんでした。
清盛は後白河法皇の身柄を拘束することは諦め、鎧を脱ぎ、心にもない念仏を唱えていました。

重盛は、庭に集まった侍たちに、周の幽王の故事を語ります。

周の幽王に、褒妣という最愛の后がいました。
天下一の美人でしたが、この褒妣は全く笑いませんでした。

この頃、外敵が侵入してくると烽火を上げて軍隊を召集するならわしがありました。

ある時、敵が侵入があり烽火を上げると、この后が「なんてまあ火が多いの」と 始めて笑いました。
その笑顔は、もともと綺麗な褒妣をますます美しく輝かせました。

幽王はそれ以降、敵が来なくても常に烽火を上げました。
烽火が上がる。諸侯が集まる。敵はいない。諸侯、帰る。

こんなことが続くうち、ある時本当に敵が攻めてきました。
烽火を上げても、「また后を笑わせるための烽火か」と、誰も集まりません。
こうして周の幽王は、敵に滅ぼされました…

重盛はこの故事を語り、今回の召集は重盛の思い違いであったが、 今後召集しても今回のように集まって欲しいと、侍たちを解散させました。

もともと父と戦うつもりはなかったのですが、 清盛の悪行を思いとどまらせようと、このような召集をかけたのです。

後白河法皇は、このことを伝え聞き、「仇に恩で報いられた」と、重盛の人柄に感嘆します。

朗読について

実家で朗読しました。
田舎です。和室です。車の通りが少なく、録音に適した環境です。
腹の底から声を出して朗読できました。

実際目の前の人に聞かせる場合は、声は抑えたほうがいいです。
しかし録音の場合、なるべく太い音圧を確保したいのです。
最終的に音が痩せるからです。
声を出せる環境の確保が必要です。

小教訓」「教訓」に続いて、清盛は重盛に怒られてます。
普段人を怒鳴りつけてばかりいる清盛ですが、重盛の前では シュンとなったり、狼狽したり…憎めない入道です。


posted by 左大臣光永 | 平家繁栄

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