平家物語:鏡 朗読mp3 

平家物語巻第十一より「(かがみ)」です。
三種の神器の一つ、内侍所(ないしどころ)の由来が語られます。


あらすじ

平家一門は壇ノ浦に滅び、 三種の神器のうち草薙剣を除く内侍所と八尺瓊勾玉とは都に還りました(「内侍所都入」)。
元暦二年四月二十八日、頼朝は三段階を飛び越えて、従二位に昇進します。

その夜、内侍所が都へ戻ったことを祝い、神楽が奏されます。

内侍所は、天照大神が自分の姿を後世に伝えるために鋳させた鏡のうちのひとつです。

天照大神が天の岩戸に閉じこもり天下が暗闇となったとき、神々が集まって神楽を奏します。
天照大神が興味をもって岩戸を細めに開けたところを引っ張り出したのです。
(このように、その起源からして内侍所と神楽は因縁の深いものです)

内侍所は第十代の帝崇神天皇の時、宮中の温明殿(うんめいてん)に移されます。
村上天皇の時、天徳四年九月二十三日、宮中に初めて火事がありましたが、 内侍所は自ら温明殿を飛び出し、桜の枝に止まって難を逃れました。

時の太政大臣、藤原実頼が招きよせると、内侍所は実頼の袖に飛び込むのでした。

天照大神 天の岩戸隠れについて

有名な天照大神「天岩戸隠れ」のエピソードが引用されています。

弟の素盞鳴尊(すさのおのみこと)が高天原で乱暴を働くので、最初はかばっていた天照大神も へそを曲げて天岩戸に引きこもってしまいます。

天照大神は太陽の神ですから、天下が暗闇になりました。神々は頭を悩まします。

思兼神(おもいかねのかみ)の立案で天照大神を引っ張り出す作戦が実行されます。 天の岩戸の前で宴会をし、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が面白い踊りを踊ります。

天照大神は戸を細めに開け、「自分が隠れたというのに、どうしてそんな楽しそうにしてるのか」と 問うと、「あなたよりエライ神様があらわれたからです」との答えと共に鏡を向け、天照大神自身の姿を見せます。

天照大神がよく見ようと乗り出したところを、天手力男神(たぢからおのかみ)という力持ちの神が引っ張り出した…という話です。

岡山県蒜山や宮崎県の高千穂など、「ここが天岩戸だ」という場所は日本国中に沢山あります。

平家物語で天照大神といえば「吾身栄花」の中で、桜町中納言が桜の盛りを伸ばすため天照大神に祈ったくだりが 印象深いです。


posted by 左大臣光永 | 屋島・壇ノ浦

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