平家物語巻第七より「木曽山門牒状(きそさんもんちょうじょう)」です。
木曽義仲は上洛に際し比叡山に書状を送り、源平いずれにつくか問いただします。
大好きな章です。ストレス解消にとてもよいです。
あらすじ
北陸の合戦に連勝し(「倶利伽羅落」「篠原合戦」)、越前の国府に入った義仲は、
家の子郎党を集めて評定します。
これから都へ攻め入ることになるが、比叡山の悪僧どもが
邪魔してくるかもしれない。これを打ち破るのはたやすい。
しかし仏敵平家を滅ぼすために
都入りする者が比叡山と争うのは、本末転倒である。どうしたものかと。
手書き(書記)の大夫房覚明(たゆうぼう かくみょう)が、比叡山に書状を送り、その
真意を糾しましょうと主張したので、書かせます。
義仲は書状の中で平家の悪逆ぶりを訴え、
去る治承四年に以仁王が平家に反旗を翻したが挫折したことに触れ、
同じ源氏として源頼政父子の死に悲しみを禁じえないと熱く語ります。
さらに自分が信濃の国を発って越後守城長茂を横田河原に破ったこと(「横田河原合戦」)、
それ以来越前・越中の合戦を破竹の勢いで勝ち進んだこと(「倶利伽羅落」「篠原合戦」)、
それらは義仲の武略でなく神仏の加護のためと延べ、いよいよ
都に攻め上る意思を語ります。
そして、比叡山は源平いずれに味方するつもりか、ズバリ問いただします。
朗読について
大好きな章です。文体のいかめしさ、ガンガン声を出す快感という意味で、
この「木曽山門牒状」と「三井寺炎上」を推します。
とにかく熱い。自然と声が出ます。喉が温まります。
こんなに偉そうな、いかめしいメールが届いたら、そらビビるでしょう。
漢語だらけでワケがわからんですが、ようは、
武略を誇っています。まあ、「比叡山への事前工作」という政治的
なことなんですが、その根っこに流れる精神は、「俺最強」的なもので、
実に、義仲らしく、義仲のこういう所が、大好きです。
必要もないのに全文丸暗記してしまったくらい好きです。
神社の境内や公園とかで声を張り上げてました。
人が通りかかる公の場所で朗読するのは、恥ずかしく苦手で、駅前で演奏してるバンドの人とかすごいなーと思いますが、
ここまで言葉が難解だと意味はどうせ伝わらないし、
キチガイと思ってくれそうなので、ちょうど良いことです。
それくらい、好きです。
大好きな「木曽山門牒状」を個人のレベルで録音し、インターネットで配信できる時代になったのが素晴らしい。ネット万歳です。しみじみ感じています。