平家物語巻第三より「六ケ度軍(ろくかどのいくさ)」です。能登守教経(のとのかみ のりつね)が、ひたすら源氏を蹴散らします。
あらすじ
都落ちした平家は讃岐の屋島を出て摂津国難波潟を渡り、旧都福原を
中心に勢力を整えていました(「樋口被誅罰」)。
その頃阿波・讃岐の在庁官人どもが、源氏に願える際の手土産として備前国下津井(しもつい)を襲撃します。
能登守教経は多くの小舟に乗ってこれを防ぎ、淡路国福良の泊まで退かせます。
その地で源氏と同心した彼らを更に攻め、敵百三十人の首を切り、福原へその一覧を送りました。
源氏に同心した河野四郎と沼田次郎を、沼田の城まで攻め立てます。
河野は討ち漏らしますが、降参した沼田を連れて、福原へ戻ります。
同じく源氏に同心した安摩の六郎忠景、園辺兵衛忠康を和泉国吹井(ふけい)に攻め、
敵二百人の首を獄門にかけました。
河野四郎道信、臼杵次郎維高、緒方三郎維義が二千余人で今木の城にこもるのを、福原より数万騎の援軍を受けて攻撃し、
退かせます。
福原へ還った能登殿の功名を、大臣殿をはじめ一門の人々は称えました
能登守教経の一方的な勝ち戦がバンバン描かれます。
朗読も勇ましく、責める感じがいいと思います。
平家物語の合戦描写は源氏と平家の名前が入り乱れて、訳がわからなくなりがちですが
この「六ケ度軍」は次々に攻め寄せる源氏を能登守教経がけちらすという単純な図式ですから、
朗読するにもそれを聞くにも、やりやすいと思います。
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