維盛都落

平家物語巻第七より「維盛都落(これもりの みやこおち)」です。 平家一門都落ちの中、維盛も北の方や子供達に別れを告げ 都落ちの一行に加わります。

平家物語:維盛都落(一)朗読mp3
平家物語:維盛都落(ニ)朗読mp3

あらすじ

摂政藤原基通が都落ちの行幸から脱落し引き返した(「主上都落」)のを知り、越中次郎 兵衛盛次は連れ戻そうとしましたが、人々に止められ、断念しました。

維盛は北の方と十歳になる六代御前、八歳の姫宮に別れを告げます。

弟の新三位中将資盛らが迎えに来たところ、維盛が子供たちと別れを惜しんでいたところと 知り、涙を流すのでした。

斉藤五・斉藤六という維盛に仕えている二人の侍は、西国へお供させてくださいと 願いますが、都に留まり六代の世話をしてくれと頼まれ、 涙をのんで留まりました。

都落ちに際し、平家は一門の館に火をかけ焼き払います。


維盛と北の方の長い長い別れのやりとりがメインです。こんなにも 絆の強い夫婦は現代ではまずいないでしょう。

平家物語の登場人物の中で維盛には「無能なイケメン」という印象しか なかったですが、北の方が危険にさらされるのを思いやって敢えて別れる選択。斉藤兄弟に六代御前の世話を頼むところ。 男です。 やるじゃん維盛と見直しました。


posted by 左大臣光永 | 木曽義仲の台頭
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