平家物語巻第一より「禿髪(かむろ)」です。
平家が密偵として使ったおかっぱの少年少女、「かむろ」の話です。
あらすじ
清盛は51歳の時病になったのをきっかけに出家し、浄海と名乗ります。
そのせいか病はたちまち癒え、平家はいよいよ繁盛します。
清盛は平家に反対する者の口を塞ぐため
14、5、6の子供をえりすぐり、髪をおかっぱにし、密偵として使いました。
平家の悪口をいう者があれば、この「かむろ」が聞きつけ、六波羅殿へ引っ立てます。
「六波羅殿のかむろ」といえば誰もが恐れ、手出しできませんでした。
平家物語の朗読を始めた頃は「姓名を尋ねらるるに及ばす」の「らるる」がどうしても発音できなかったのですが、なぜ
あれほど苦労したのか不思議なくらい、すんなり「らるる」言えました。
平家物語は「らるる」だらけなので、自然とラ行が得意になるのです。
日常生活でも大変役に立ちます。「おっしゃられる」とかビシッと発音できた時は自分で惚れ惚れします。
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